【表示名】5,5′-ジプロピルビフェニル-2,2′-ジオール
【慣用名】マグノリグナン
マグノリグナンは、カネボウが開発した美白有効成分です。
モクレン科ホオノキの樹皮に含まれるマグノロールに類似した構造(フェノール誘導体の二量体)を持つことから「マグノリグナン」と名付けられました。
【マグノリグナンの美白の作用機序】しみ(メラニン)は、チロシンというアミノ酸を出発点として、ドーパ→ドパキノン→メラニンと変化してできます。そして、この変化にはチロシナーゼという酵素が関わっています。
マグノリグナンには「チロシナーゼの成熟を阻害し、分解を促進する作用」があり、美白効果を発揮します。
チロシン
↓ チロシナーゼ ⇒マグノリグナンはチロシナーゼの生成や成熟を阻害
ドーパ
↓ チロシナーゼン ⇒マグノリグナンはチロシナーゼの生成や成熟を阻害
ドーパキノン
↓
メラニン(しみ)
マグノリグナンの副作用(白斑)は?
カネボウの美白成分と聞いて思い出すのが「ロドデノール」や「白斑」ですが、マグノリグナンはどうなのか?気になりますよね。
マグノリグナンの白斑を語る前に、まずはロドデノールが何かをご説明しておきます。
ロドデノールとは?マグノリグナンとの違い
慣用名 | ロドデノール | マグノリグナン |
自然界では | 白樺や目薬の木に含まれる | ホオノキの樹皮に含まれる |
化学名 | 4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール | 5,5′-ジプロピルビフェニル-2,2′-ジオール |
フェノール化合物 | フェノール化合物 | |
作用機序 | チロシナーゼの成熟を阻害し、分解を促進することで、シミを作らせない | チロシナーゼと結合することで、チロシナーゼの働きを阻害して、シミを作らせない |
マグノリグナンの副作用(白斑)
マグノリグナンを配合した化粧品は、ロドデノール商品と同時期に回収・発売終了となっています
マグノリグナンを原因と特定する白斑は報告されていません。
ただし、ロドデノールと同じ「フェノール系化合物」である点では、皮膚の変化に気をつけて使用する必要があります。
同じフェノール系化合物である「ハイドロキノン(モノ)」も高濃度・長期間使用すると白斑がおきることが知られています。
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