化粧品成分辞典

マグノリグナン白斑は?ロドデノールとの違いは?-美白成分(9)

【表示名】5,5′-ジプロピルビフェニル-2,2′-ジオール
【慣用名】マグノリグナン

マグノリグナンは、カネボウが開発した美白有効成分です。
モクレン科ホオノキの樹皮に含まれるマグノロールに類似した構造(フェノール誘導体の二量体)を持つことから「マグノリグナン」と名付けられました。

【マグノリグナンの美白の作用機序】しみ(メラニン)は、チロシンというアミノ酸を出発点として、ドーパ→ドパキノン→メラニンと変化してできます。そして、この変化にはチロシナーゼという酵素が関わっています。

マグノリグナンには「チロシナーゼの成熟を阻害し、分解を促進する作用」があり、美白効果を発揮します。

チロシン

↓ チロシナーゼ ⇒マグノリグナンはチロシナーゼの生成や成熟を阻害

ドーパ

↓ チロシナーゼン ⇒マグノリグナンはチロシナーゼの生成や成熟を阻害

ドーパキノン

メラニン(しみ)

マグノリグナンの副作用(白斑)は?

カネボウの美白成分と聞いて思い出すのが「ロドデノール」や「白斑」ですが、マグノリグナンはどうなのか?気になりますよね。
マグノリグナンの白斑を語る前に、まずはロドデノールが何かをご説明しておきます。

ロドデノールとは?マグノリグナンとの違い

慣用名 ロドデノール マグノリグナン
自然界では 白樺や目薬の木に含まれる ホオノキの樹皮に含まれる
化学名 4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノール 5,5′-ジプロピルビフェニル-2,2′-ジオール
フェノール化合物 フェノール化合物
作用機序 チロシナーゼの成熟を阻害し、分解を促進することで、シミを作らせない チロシナーゼと結合することで、チロシナーゼの働きを阻害して、シミを作らせない

マグノリグナンの副作用(白斑)

マグノリグナンを配合した化粧品は、ロドデノール商品と同時期に回収・発売終了となっています

マグノリグナンを原因と特定する白斑は報告されていません。

ただし、ロドデノールと同じ「フェノール系化合物」である点では、皮膚の変化に気をつけて使用する必要があります。

同じフェノール系化合物である「ハイドロキノン(モノ)」も高濃度・長期間使用すると白斑がおきることが知られています。

美白成分
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