ダイソー白髪染め 【エバビレーナ白髪タッチ回収】を考える

ダイソーで販売されている白髪染め「エバビレーナ白髪タッチ」が回収騒動になっていますね。今回の記事は

について書いています。

化粧品製造販売のサンパルコ（京都市東山区）は１３日、同社が輸入し、卸先の１００円ショップ「ダイソー」の全国約３千店で販売された白髪染めから有害物質が検出されたとして、自主回収すると発表した。
「エバビレーナ白髪タッチ」のブラック、ダークブラウン、ブラウンの３製品（各１０８円）。自主検査の結果、医療品医療機器等法（旧薬事法）で使用が認められていないホルムアルデヒドが検出された。対象は２０１２年１２月～１８年４月上旬に販売した約２００万本。現在までに健康被害の報告はないという。
また、成分表示に一部誤りがあったとして、ファンデーションや口紅など化粧品７５品目も合わせて自主回収する。

返金方法

商品を着払いで送れば、商品代金を郵便小為替で返金してもらえます。

ホルムアルデヒドについて

ホルムアルデヒドは、シックハウス症候群の原因となる代表的な化学物質です。
東京都福祉保健局によると、下記のような症状が現れます

ただし、今回は検出量が微量なので上記のような健康被害はないようです。

ホルムアルデヒド 各国の規制状況

EUでは、防腐剤としてホルムアルデヒドを使用する場合、0.2%以下での使用が認められています（遊離ホルムアルデヒドとして/口腔衛生品以外の化粧品）

ただし、アメリカのFDAとCIR（Cosmetic Ingredient Review）は、皮膚に適用する化粧品では、0.074%以下にすることを推奨しています。

ちなみに、東京都が輸入化粧品を抜き打ち検査したところ

イギリス製のクリーム、イスラエル製のパック、アメリカ製のボディローション、イギリス製のハンド・ネイルクリーム、アメリカ製の液体石けんからホルムアルデヒドを検出したそうです。

ホルムアルデヒドを検出した化粧品はいずれも輸入品であったことから，製造国における配合量の化粧品が流通したと推測される。参考文献「化粧品から検出されたホルマリン，防腐剤及び紫外線吸収剤の検査結果」

なぜホルムアルデヒドが？

禁止成分が検出されたことは確かに大問題ですが、輸入商品の場合「中国製の美白化粧品に水銀が使用」されるなど、まれに起こりえる問題です。

ちなみに、今回問題になっている白髪染めは台湾の「儕鋒化粧品有限公司」という会社の商品です。

このニュースを読んで私が一番気になったは、対象商品が2012年12月からという点です。

対象期間が2012年からって！「着払いで送れば返金」と言われても、6年前の商品なんて持ってないですよね？

一般的に輸入化粧品は、初回輸入時は必ず検査しますし、しっかりした会社であれば、輸入ごと、または製造ロットごとに検査します。

この商品の発売は2012年なので、初回輸入時から問題があった可能性があるということです。

いまのところ、何故ホルムアルデヒドが検出されたのか？という発表はないので、考えられる原因を3つ推察してみました。

輸入時の検査を怠っていた

真っ先に思いつくのがコレです。
「台湾の儕鋒化粧品有限公司が、禁止されているホルムアルデヒドを使っていたのに、輸入時の検査で見抜けなった」というもの。

ホルムアルデヒドが発生した

マニキュアの皮膜形成剤として使用される「（トシルアミド／ホルムアルデヒド）樹脂」や保湿剤の「イミダゾリジニルウレア」は、ホルムアルデヒドを遊離することが知られています。

エバビレーナ白髪タッチの全成分が分からないので確かなことは言えませんが、白髪染めにあまり使われない成分なので、原因としては考えにくいですね。

ホルムアルデヒドが溶け出した

ホルムアルデヒドは、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などの原料としても広く用いられるそうです。

ただ、化粧品容器にはあまり使われないプラスチックなので、この原因も考えにくいですね。

 

原因は、単純に検査がおざなりだったと考えられますが・・・

いづれにしても、安すぎる化粧品、輸入化粧品について考えさせられるニュースでした。

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