美肌作りのためにスキンケアや食事に気を付けている女性は多いと思いますが、肌の構造や肌の役割を知っている方は少ないかも知れません。
肌の事を知っているとスキンケアへの理解が進み、化粧品を選ぶ際にも役立つと思います。聞きなれない言葉もあり少し退屈かもしれませんが、最後までお読みいただければ幸いです。
30秒で分かる!肌の構造と肌の役割
- 肌は表皮・真皮・皮下組織の3層に分かれています。
- 表皮は、うるおいや肌色を司っています。
- 表皮の一番外側にある『角層』は、うるおいを保ち、異物の侵入を防ぐ働きがあります
- 真皮は表皮の下にあり、ハリや弾力を司どります。
表皮の構造と役割
表皮は、一番下から基底層、有棘層、顆粒層、角層の4層構造になっています。
基底層
基底層は表皮の最下層にあり、表皮基底細胞が一定の周期で分裂して新しい細胞を生み出しています。
また、皮膚の色の元になるメラニン色素を作るメラニン細胞や免疫(アレルギー)反応を司るランゲルハンス細胞、触覚受容を司るメルケル細胞も基底層にあります。
有棘層
基底層で生まれた細胞が形を変え数層~十数層、規則正しく積み重なっている層です。
顆粒層
天然保湿因子(NMF)の元になるケアトヒアリン顆粒を含んだ顆粒細胞が2~3層積み重なっています。
角層(角質層)
角質細胞の中には水分を引き寄せる性質の天然保湿因子(NMF)
角質細胞の外には水分を挟み込んで放さない性質の細胞間脂質(主にセラミド)があり、
肌の水分を保ち異物の侵入を防ぐバリアの役割をしています。
真皮
表皮の15~40倍の厚みがあり、皮膚の大部分を占める層です。
表皮が「細胞が層状に積み重なった構造」だったのに対して、真皮には細胞は僅かで、ヒアルロン酸などの細胞外基質と、コラーゲンやエラスチンなどの線維質で出来ています。
細胞外基質(ヒアルロン酸)
基質というのは、字の通り「基になる物質」
真皮のコラーゲンや線維芽細胞のすき間を埋めるよう存在していて、真皮の大半を占める成分です。
代表的な成分は、プロテオグリカン(ヒアルロン酸)です。
コラーゲン、エラスチン
コラーゲン
真皮の主要な線維質で、煮ると膠(ゼラチン)ができることから「膠原線維」とも呼ばれています。
簡単に言えば、「煮こごり」ですね。
コラーゲンには、構造の違いで約20種類のタイプがありますが、肌のハリに最も重要な働きをするのが「1型コラーゲン」と呼ばれるもので、特に断りなくコラーゲンと書かれている場合は、「1型コラーゲン」を指していると考えて大丈夫です。
エラスチン
エラスチンは、弾性線維とも呼ばれます。皮膚の弾力性をつくり出す線維です。
ゴムのよな性質で弾力性があり、真皮以外では動脈や腱などにも含まれています。
線維芽細胞
真皮のヒアルロン酸やコラーゲンを作り出す細胞です。
真皮には線維芽細胞のほか、免疫に関係する「組織球」「樹状細胞」などが存在します。
血管
真皮には血管が網目状に通っていて、皮膚(表皮)に必要な栄養や酸素を供給しています。
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